発熱垂直板の共役伝熱解析
本論文では、主に、液体ナトリウムの上方移動流に熱を放散する原子炉の矩形燃料要素に関す 境界層近似を導入して,流体領域内の流れと熱場を支配する方程式を,固体領域内の二次元エネルギー方程式とともに,固体-流体界面における温度と熱流束の連続性を満たすことによって同時に解いた。 境界層方程式は完全陰的有限差分法を用いて離散化し,二次中心差分法を用いて固体領域におけるエネルギー方程式を離散化し,得られた有限差分方程式の系を線ごとのGauss-Seidel反復解法を用いて解いた。 アスペクト比,Ar,伝導対流パラメータ,Ncc,発熱パラメータ,Q,流れレイノルズ数,reのような広い範囲のパラメータについて数値結果を示した。 これらのパラメータの上限値または下限値が存在し,燃料要素内の温度が許容限界を超えると結論した。 また,Reの増加は燃料要素からの全体的な熱放散速度のかなりの増加をもたらすことが分かった。